人事院、月例給の改定見送り!!

本日(10/28)、人事院は政府と国会に対して、国家公務員の月例給に関する報告を行いました。報告では、今年の4月分給与の官民較差は公務員が民間をわずかに上回り、その差が「164円、0.04%」と僅差だったため月例給の改定は行わないというものです。

7日には期末手当の支給月数0.05月引下げを勧告していますので、処遇改善が図られない勧告・報告と言えます。また、新型コロナウイルス感染症の拡大防止や自然災害などにおいて、国民のいのちと暮らしを守るため日夜奮闘する公務員労働者の期待を裏切る納得のいかない結果と言わざるを得ません。

10/7以降、茨高教組は地公労(茨城県地方公務員労働組合共闘会議)に加盟する各組合と共に茨城県人事委員会宛て申し入れ書を提出し、10/20と昨日27日の2回に渡り交渉を行いました。人事委員会の主な見解は次のとおりです。

〔公民較差〕月例給調査の結果に基づき、4月分給与の公民較差を精確に把握し、必要な報告及び勧告を行う。

〔一時金〕現在、精査中。まだ具体的数値は公言できないが、支給割合は職員が民間をわずかに上回る状況にあると把握している。

〔高齢者雇用施策〕国の動向を注視し、定年引上げに関して人事管理や給与制度等の全般にわたり課題を整理し、対応していく必要があると考えている。

〔時間外労働の削減等〕各任命権者において、様々な取組が行われているが、引き続き労働時間の適切な管理に取り組むよう促していきたい。

〔職場における男女平等の実現〕本県でも女性の採用や登用に積極的に取り組んでいるが、引き続き取組を進める必要があると考えている。

県人事委員会は今週中に知事と県議会に勧告を行うとのことです。地公労は勧告内容を確認次第、県知事に交渉を申し入れます。現在検討中の主な要求事項を紹介します。
◎全世代の給与改善を!
◎臨時職員や会計年度任用職員の処遇は一般職員との均衡・権衡を!
◎会計年度任用職員の無給休暇を有給に!
◎労働時間短縮のため人員・予算の計画的整備を!学校職場については勤務の特殊性に配慮を!
◎教員の時間外勤務の実態を把握し解消の具体策を!
◎教員の1年単位の変形労働時間制の導入は業務削減が最優先、十分な労使交渉を!
◎コロナ禍で取得困難となっている結婚休暇等は、特例で取得期間の延長を!
◎子育て休暇等の新設を!
◎不妊治療休暇(長期)の要件緩和と有給化。
◎家族看護休暇の対象家族範囲や取得日数の拡充。
◎介護休暇の完全有給化。
◎各種ハラスメント等の防止策の推進、男女共に働きやすい職場環境を!
◎人事評価は人材育成を重点に適正運用を!